まさに歴史的な勝利となった。
カタールワールドカップのグループリーグ初戦で日本代表はドイツ代表と対戦。33分にPKで先制されながらも、後半に入ると選手交代で流れを変えた。75分に途中出場の堂安律が同点ゴールを奪うと、83分には同じく途中出場の浅野拓磨が逆転ゴールを奪取。劇的な展開で優勝候補のドイツを2-1と下している。
重要な初戦を勝利で飾った日本は、第2戦でコスタリカ代表と対戦。そして12月2日午前2時(タイ時間)に行われる第3戦では、グループステージ突破をかけてスペイン代表と激突する(※本稿は11月24日現在)。
ドイツと同じく優勝候補に挙げられる欧州の強豪は、今大会でもその実力を遺憾なく発揮している。初戦のコスタリカ戦では堅守が売りの相手を圧倒。華麗なパスワークと高い決定力を示し、7-0と快勝を収めている。
スペインの中心を担うのはペドリとガビのバルセロナコンビ。ともにまだ10代ながら卓越したボールスキルと戦術眼を駆使し、チームの攻撃に流れとリズムを生み出していく。彼らの後方に控えるブスケッツもバルセロナに在籍しており、この中盤トリオの出来がチームの命運を左右する。
対する日本はドイツ戦と同様に押し込まれる展開が予想されるが、前線からのプレスと相手の裏を突くスピード溢れる攻撃がポイントとなるだろう。遠藤航を中心に粘り強くスペインの攻撃を凌ぎながら、浅野をはじめ、前田大然、三笘薫ら個人で打開できるタレントが一瞬のスキを狙う。そんな戦いを実現できれば、ドイツ戦の再現も十分可能だろう。もちろん冴え渡る森保一監督の采配にも期待がかかる。この難関を超えれば、悲願のベスト8進出も見えてくるはずだ
(文・原山裕平)