バレンタインデーまでに愛する女性の元へ。
一途な心が支える2000km歩行の行方とは…
2月といえば、世間の恋愛事情がにわかに熱くなるバレンタインデーの月。
日本では女性が男性にチョコレートを贈る日として定着されているが、タイでは男性が女性にプレゼントを贈るのが習慣。プレゼントの定番は赤いバラで、2月14日が近づくとお店にはたくさんの赤いバラが並ぶのを見かける。
そんなバレンタインデーを間近にして、遠距離恋愛カップルのことが話題になった。
中部ナコーンナーヨック県に住む男性が、南部サトゥーン県にいる女性の元へ会いに行くという話なのだが、なんと歩いて向かうという。ナコーンナーヨックからサトゥーンまでは約2000km。日本の地理に例えると、北海道の知床岬から鹿児島の種子島宇宙センターまでだというから気の遠くなるような距離である。
実はこれ、女性が「彼の愛を試すため」に課した条件。
TikTokを通じて知り合った二人だったが、ネットでの出会いは何かと嘘が多いので「本気なら歩いて会いに来て!」と難行を突きつけたのだった。男性のテープ氏(52歳)はTikTokでカピ(ペースト状の旨味調味料)のネットショップを運営。そのお客の一人が「歩いて会いに来て」と言った女性のユさん(56歳)である。二人はまだ会ったことがなく、テープ氏がこの試金石をクリアすれば正式なカップルになるとのこと。
テープ氏は3ヶ月間のトレーニングを経て1月14日、ナコーンナーヨックを出発して、約束の地であるサトゥーン県ラグー群のとある交差点を目指した。会うのは奇しくも2月14日、バレンタインデーの夜。
2000kmの愛の証を打ち立てた時、ふたりは晴れて一緒に暮らすという。