借りたお金を返済するために、嘘の葬式をでっち上げ。
22歳の女性が企てたお粗末なストーリーとは…
悪徳業者による法外な葬儀費用の請求、葬儀会場で暗躍する香典泥棒…このような葬儀にまつわる悪事を聞くことがあるが、タイでも葬儀とお金が絡んだ出来事が話題となっている。
ことの発端は、アユタヤに住むプロイさん(女性22歳)が、車に轢かれて父親が死んだという知らせを受け、葬儀をするために4万Bを借りたことが始まり。
プロイさんの両親は別居していて、父親とはしばらく会っていない。知らせを受けたプロイさんは葬儀の準備をしたものの、どうにも腑に落ちず病院に確認したところ確かに父親は亡くなっていたという。
しかしこれは父親が仕組んだ嘘っぱちだった。父親は自分と同じ名前の人が死んだのを知り、それを自分が死んだことにして親子の縁をなくし、新しい家族と心置きなく暮らしたくて嘘を仕組んだという。でも、その嘘もすぐにプロイさんにばれることに。
事実を知り、「父は死んでいない」と警察にも通報した。そして、ここから今度はプロイさんの嘘っぱちが始まる。
プロイさんは、父親が死んでいないことを知りながら葬儀を執り行った。葬儀をすれば、日本で言うところの“お香典”も集まる。そのお金が入れば借りた4万Bを返済できるし、それ以外にもお金が入ると踏んだわけだ。
当然、父親の遺体はないわけだが「病院に献体した」と偽り、祭壇には遺影だけを置くことに。ところがプロイさんが警察へ通報したことがきっかけで、メディアがゴシップとしてニュースに取り上げると、それが重圧となり、ついには「ぜんぶ嘘、私はお金が欲しいだけ」と暴露。
とんだ父娘の嘘つき合戦は、なんともお粗末な幕切れとなった。