ハジャイの肝っ玉母さん
一人で切り盛りする食堂で若い男女のいざこざが発生。
それを見かねた女性店主がとった行動とは…
それを見かねた女性店主がとった行動とは…
その昔、日本でヒットしたドラマに「肝っ玉母さん」という名作があった。主人公は蕎麦屋の巨漢女主人で、世話好きで涙もろいお人好し。その人がひと呼んで「肝っ玉母さん」。今、タイでもそんな肝っ玉母さんの“活躍”が話題になっている。
ことの発端は5月9日、南部ソンクラー県ハジャイ市にある食堂で起きた。店を一人で切り盛りするマリさん(女性50歳)が料理をしていると、一人の若い女性が「かくまってください!」と懇願しながら店内に駆け込んできたとのこと。
そしてそれを追いかけるようにして若い男性が店の中へ。男性は泣き喚く女性を無理やり連れ戻そうとしている。マリさんは状況をすぐに飲み込めなかったが、「事情はともあれ男が女を泣かせるのはもってのほか」と女性をかばった。
それを目にした男性は手にしていたヘルメットを振り上げて「銃を持っている、邪魔するなら撃つ」とマリさんを脅迫。するとマリさんはひるむどころか、店にある2本の中華包丁を両手に持って男性の前に立ちはだかり「あたしの店で勝手なことをするんじゃないよ!」と怒鳴りかえす。すると男性はマリさんの形相にひるんでその場を立ち去ったというからすごい。
後日、取材に来た報道陣から「銃が怖くなかったのですか」という質問を受けるとマリさんは、「彼が銃を手にした瞬間、包丁でやっつけてやろうと思っていました」とコメント。また、「何があったのかは知らないけど、恋人同士なんだろうから、人に迷惑をかける前に二人で解決してほしいね」とも語ったという。
タイの肝っ玉かあさんは、なんとも強く温かい人柄だった。