ジャングルへ逃げ込んだ脱走犯を追う特殊部隊。
インディジョーンズさながらの大捕物の結末とは…

元地方政治家で、「薬物所持、不法侵入、殺人、殺人未遂」などの容疑で懲役20年以上の刑が確定しているチャワリット容疑者。体調を壊して南部ナコーンシータマラートの病院に入院していたが、10月22日に病院の看守などの手助けを得て病院を脱走した。

その後、警察は同容疑者がトラン県バンタット山脈の辺境に身を潜めているという情報を入手。容疑者が潜んでいた場所で一度は追い詰めたものの、激しい銃撃戦の末にさらに山の奥へ逃げられてしまった。

そこで警察や軍はメンツをかけ、400名の特殊部隊を導入してバンタット山脈を捜査中だが、現時点ではまだ同容疑者は見つかっていない。それもそのはずで、この山脈は全国でも屈指の熱帯密林地帯。樹木が隙間なく生い茂り空からの捜査は不可能。長引く雨季のおかげで高湿度、気温低下、鉄砲水と、山中での捜査も困難を極めている。さらに大量のヒル(ミミズのような吸血生物)が吸い付くは、クマやイノシシが出てくるは、トラも現れるはで、まるでインディジョーンズの世界さながら。捜査隊の一人がスズメバチの大群に襲われたショックで、ヘリで救急搬送されるという惨事も起きている。

チャワリット容疑者にはレンジャー部隊に所属していた経歴があり、多少なら密林生活にも適応できるだろうとのこと。ただ、本格的な装備を準備できていないのであれば、いくら元レンジャー部隊といえども長期間のサバイバルは困難だ。現在、彼が密林の中で死亡したのか、密林から無事に脱出したのかは不明。捜査は11月いっぱい続けられるという。

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