世界的にも知られる東北部の雨乞い祭り
会場近くの家の庭へ雨の代わりに降ってきたものとは…

©警察ラジオ

今年も猛暑の日が続いた暑季。暑さ慣れしているタイ人にもさすがに厳しいシーズンだったようで、熱中症で倒れた人の数も例年に比べて多かったようだ。そして待望の雨季を迎えつつある5月中頃から、東北部各地では豊穣をもたらす豊かな雨を乞う祭り「ブン・バンファイ」が行われている。

この祭りは「ロケット祭り」という名で知られていて、外国人観光客からも絶大な人気だ。ブン・バンファイはイサーン語(タイの東北弁)で「火薬が充填された竹を空へ打ち放す」ことを意味する通り、竹などに火薬を詰めた手作りロケットを空に向かって打ち上げる儀式。ロケットが空高く上がるほど、その年は雨に恵まれて五穀豊穣になるという。

今、そのバンファイにまつわる出来事が話題になっている。

場所は東北部のローイエット。ここでも「ブン・バンファイ」が行われているのだが、とある家の庭になんとバンファイが落ちてきたというのだ。家主によると、夕刻に突然爆発音が鳴り響き、火薬が燃えて焦げた臭いが家の中まで充満したと証言。幸いケガ人はでなかったが、母親は爆発音でパニックとなり病院へ搬送されてしまった。

本来バンファイの打ち上げは、危険も伴うことから行政機関が管理することになっているのだが、“庭に降ってきたロケット”はどうやら地元民が好き勝手に打ち上げたものらしい。実はこの手の事故が毎年どこかで起こっており、昨年には巨大バンファイが空中爆発して観覧客が逃げ惑う騒ぎもあった。

降ってくるのは雨だけでけっこう。雨の代わりにロケットが降ってくるというのはどうもいただけない。

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