世の中にはライオンとトラのハーフが存在するのを知っているだろうか。その動物のことを、母親がトラの場合は“ライガー”と呼び、母親がライオンの場合は“タイゴン”と呼ぶ。人工的な交配種がほとんどで世界に約1200頭が生息しているとされるが、最近ライガーにまつわる出来事が話題となっている。
5月中旬チャチューンサオ県バンパコン市の住宅地で、住民が「子どものトラのようなものを見た」とレスキュー隊に通報。現場へ駆けつけたレスキュー隊だが、さすがにトラを捕獲したことはなく捕物は難航。
子どものトラは人に慣れている様子で、じゃれたり走り回ったりと大騒ぎしている。それでも布を覆い被せることでなんとか捕獲することができ、国立公園局の職員に引き渡すことができた。子どものトラは生後3〜4カ月の雌だとわかったが、誰が飼っていたのか、どこから脱走したかなどは不明で調査が続く。
そこへ、自分が飼育者だという男性が名乗り出た。その人曰く「この子はトラではなくライガーで、映画撮影のためにトラ柄へペイントしてあるのでトラに見えるかもしれない」と主張する。もし“この子”が本当にライガーなのであればペット扱い。しかしトラであれば保護動物なので法的処置を受けることになる。
しかし、その後の調べにより国境で違法取引された本物のトラであることが判明。飼育者である男性には保護動物の無許可飼育等に対して法的処置が取られた。
それにしても「ライガーにペイントしてトラに仕立てた」という言い訳はいかがなものだろう。