タイは敬虔な仏教徒。寺院への参拝のみならず、寺院の前を通る際に手を合わせて行く姿からもその崇拝ぶりが伺える。
寺院へ訪れる際のマナーにも注意が必要だ。ノースリーブやショートパンツなど露出を控え、礼拝堂へ入る前には必ず外で靴を脱いで参拝する。靴を脱ぐのは仏陀への敬意を表すなど、宗教的な意味もあるそうだ。実際、タイ人の中には僧侶に托鉢をする際、敬意を示し靴を脱ぐ人もいるほど。
そんな「靴を脱いで参拝する」という習慣を悪用した窃盗事件が最近話題になっている。
5月25日、バンコク都にあるワット・スタット・テープワラーラーム寺院でとある参拝者が本堂に入り、参拝を終えて戻ると靴が無くなっていたという。無くなった靴はスポーツブランド「ニューバランス」のスニーカー。新品で購入したものということもあり、警察が意図的に窃盗した可能性が高いと見て捜査が行われた。
防犯カメラの映像を調べると1人の男性が靴箱に近づき、新品の靴を持ち去っていたことが判明。その後、6月4日に犯人と思われる男性が同寺院に現れ、常套手段で靴を盗んだところ捜査官によって現行犯逮捕されたという。
男は69歳のタイ人で有名寺院を徘徊し、高級ブランド靴のみを狙って窃盗していた。盗んだ靴は「中古品」としてオンライン上で販売していた模様。寺院へ訪れる際は新品の靴は避けた方が身のためだ。
ちなみに、知人は寺院に訪れた際、新品の靴は避け「クロックス」で出かけたところ“犬”に盗まれたという。どうやら窃盗犯は人間だけでは無いらしい…。