乗車時間が十数時間に及ぶ長距離バス。
その車内で起きた“起きない”乗客の事件とは…

©警察ラジオ

タイにはいくつもの公共交通機関がある。近年長距離の移動は格安航空会社が参入したことで飛行機を利用する人が増えたが、国内の要所を網羅している長距離バスにも根強い需要が。

そんな長距離バスでショッキングな出来事が起きたのだ。

南部ナコーンシータマラート県チェンヤイ市で8月19日早朝、長距離バスの車内で遺体が発見され、その報告を受けた警察とレスキュー隊が急行。遺体は高齢の女性で、座席をリクライニングさせて寝ている状態だった。

その長距離バスはバンコク都〜南部ハジャイ市を結ぶもので、約1000kmの距離をなんと14時間もかけて運行している。遺体が確認されたのは全行程のちょうど中間地点、ナコーンシータマラートでの休息の際。

女性の隣に座っていた乗客が降車しようとしたところ、女性が寝ているために通路へ出られなかった。そのため座席を起こすように話しかけたがまったく反応がない。そこで身体をゆすって起こそうとしてみると、身体はすでに硬直していて冷たくなっていたという。その時の驚きようは想像に難しくないが、慌てて運転手に事態を伝えて警察に連絡させた。

当局の調べによると、亡くなった女性はバンコクから故郷のソンクラーへ向かうためにバスに乗車したとのこと。遺体には外傷はなく、医師の診断では急性心不全が原因だった。隣に座っていた乗客は「遺体の隣で一晩寝ていたことを知ってとにかくびっくりしている」とコメント。

長距離バスの車内で起きた“起きない”人の出来事。その乗客にとっては洒落にならない旅となった。

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