ミャンマー国境に接するターク県のモエイ川。
そこでは“ある物”を使った違法行為が行われていた

©警察ラジオ

水と圧縮空気を利用した「ペットボトルロケット(水ロケット)」。タイでは飛距離を競う全国大会が毎年開かれているなど、一定の人気と知名度がある。最近、このペットボトルロケットを使ったある事件が話題となっている。

場所はリゾート地としても人気のタイ西部ターク県メーソッド。モエイ川を挟んだミャンマー国境に面しており、近年は特殊詐欺やオンライン賭博運営の拠点となっていることから、タイだけでなく世界各国に大きな被害を及ぼしている。さらに困ったことはこれだけではない。これらの組織が使うためのインフラを提供するために、タイ側からミャンマーへ違法に通信ケーブルを繋ぐ業者が次々と現れる事態に。国境警備隊が逮捕やケーブルの切断に力を入れているが、イタチごっこのような状態が続いているという。

そんな最中、あるタイ人の男がモエイ川沿いで違法ケーブルを繋いでいたとして逮捕された。なんとこの男、「ペットボトルロケット」にケーブルを繋ぎ、発射台を使って向こう岸(ミャンマー側)まで飛ばしていたというから驚きだ。国境警備隊によると、ロケットと発射台はかなり精巧に作られており「素人が作ったものとは思えないほどよくできている」と話し、組織的な犯罪とみてサイバー警察と連携し捜査を進めている。

ペットボトルは低コストかつ、捕まるリスクも低いので、悪用されてしまうのだろう。今はまだ難しいかもしれないが、ペットボトルロケットを使って悪人退治できる日が来るのを待つとしよう。

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