チョンブリー県にあるカオキアオ動物園。コビトカバの赤ちゃん「ムーデン」フィーバーにより連日多くの観光客が訪れ、タイでの動物保護意識を高めることに大きく貢献。
こうした喜びの声が上がる一方で、外国人観光客による非常識な行為をとらえた動画に批判が殺到している。
問題の動画には、外国人観光客と思われる女性が園内でスリングショット(ゴムで弾を飛ばす道具)を使い、どこかに向けて発射している様子が映っており、一度だけでなく複数回発射していた模様。さらに女性は家族や友人など複数人で行動していたようだが、まわりの人たちは止める素振りも見せず、一緒に見ていたとのこと。
動物園の調査によると、動画は10月20日に撮影されたもので、女性が何を狙ってスリングショットを撃ったかは不明だという。しかし、撮影された現場付近は山に囲まれたエリアで野生動物が多く生息していることから、何らかの動物を狙って撃ったのではないかと推測している。
また、数百万回再生されているこの動画は削除されておらず、現在も視聴できる状態。時折笑顔を見せながら楽しんでいる女性の様子に、動画を見た多くの人たちは「自国ではない他の国でなぜこのような行動ができるのか」「明らかに動物を狙って撃っている」など、怒りの声をあげている。
この件を受け動物園は、女性に対して法的措置を行っていくと表明し、女性が利用したツアー会社に通知したという。
幸い動物への被害は確認されていないが、この非常識な女性の行動は、動物たちにとっても許しがたい凶行であることに違いない。