タイでマッサージを受けた女性歌手が施術後に体調悪化で死亡
死亡した原因は“首のマッサージ”ではないかとされているが…

©警察ラジオ

ユネスコ無形文化遺産にも登録されている「タイ古式マッサージ」。手や腕、肘を使って全身をマッサージし、凝り固まった筋肉をほぐしリラックス効果がある。

だが、マッサージを受けた女性が死亡するという事故が起こり、タイマッサージに対する安全性が疑問視されている。

死亡したのはタイで歌手として活動していた20歳の女性。ウドーンターニー県のマッサージ店で複数回にわたり施術を受けたが、その後体調が悪化し12月8日に死亡した。

女性は肩に痛みがあったため、首をひねるマッサージを受けたというが、施術後に体のしびれなどが生じる「頚椎症性神経根症」を発症し、亡くなる1週間前は意識不明の状態だったという。また、病院で撮影したX線検査では頚椎(首の骨)が曲がっていたことが確認されている。

その後、保健所等が調査したところ、マッサージ店の従業員はタイ古式マッサージの施術資格を持っており違法性はなく、リラクゼーションを目的とした店で首を曲げるような施術は行っていないとのこと。

一方、医師の診断によると女性の死因は「敗血症」であることが判明し、女性は以前より脊髄炎を患っていたという。また医師は「マッサージが死因であると断定することは難しい」と話しており、マッサージとの因果関係は分かっていない。

このような状況の中、保健省は「女性の死亡に関しタイ古式マッサージとは関連性がない」と正式な声明を出しているが、世論では「マッサージのリスクを隠しているのでは」と疑問視する声が上がっている。

安さが魅力のタイマッサージだが、危険が潜んでいることを忘れてはいけない。

 

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