パタヤにある室内大麻栽培施設で火災が発生
煙が充満する中、住民たちからは笑みがこぼれていた…

©警察ラジオ

2022年6月、タイはアジアで初めて大麻(マリファナ)の一部使用と栽培を認め、事実上合法化されている。国内では大麻ビジネスが急速に拡大し、許可が下りれば合法的に大麻を栽培することができるという。そんな大麻によるユニーク(!?)なトラブルがちょっとしたニュースになっている。

2月13日の夜10時頃、パタヤ市にある大麻栽培施設(一応、栽培許可のある合法施設)で火災が発生。その後、すぐに消防隊が駆けつけ、約30分で火は消し止められ、幸い死傷者はいなかった。

火災の原因は大麻を栽培するために使用していた照明器具が電気ショートを起こし、火災につながったとみられている。同施設のオーナーによると、施設内の設備や大麻の焼失などで約20万B相当の被害があったという。

しかし被害はこれだけに留まらなかった。というのも、火災によって焼かれた大麻から発生した煙から独特な匂いが付近一帯に充満してしまい、周辺住民や消防隊らは意図せず大麻を吸ってしまったのだ。

その結果、頭痛やめまいの他、大麻の幻覚作用で目が泳ぎはじめ、理由もなく笑い出す人が出てきてしまい、ちょっとした“集団ハイ”のような状態に発展したという。直前まで火災が起きていたとは思えない、何ともタイらしい結末を迎えたのだった。

今年1月、政府は大麻に関する法案の見直しを進め、規制を強化する方針を発表しているが正式に施行されていないため、現在も自由に大麻を栽培したり、使用したりすることができる状況にある。

いくら合法とはいえ、笑って済まされるのも今のうちだけかもしれない。

 

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