愛知海運 タイランド
港湾運送、倉庫業、輸送業務などの総合物流
生産現場の救世主となるか
愛知の星が確立した“アマタモデル”
東南アジア最大クラスの規模を誇るアマタナコン工業団地に、新ビジネスが誕生した。主役は、名古屋港を拠点に日本国内で総合物流業を営む愛知海運。海外展開を図る同社が、中国の次に選んだ地が、自動車産業の大集積地であるタイだった。2011年に現地法人AICHI KAIUN THAILAND を立ち上げ後、矢継ぎ早にAIKAI LOGISTICS THAILAND(ALT)を設立し、同工業団地内に物流センターを建設。15年に稼働させた。ALTの今枝憲一マネージングダイレクター(以下MD)が、「第2工場を検討する前に相談ください」と話す通り、同センターが掲げたのは“身近な物流センター”。アマタナコンでは、製造ラインを拡大したくとも、既存工場内に十分なスペースを確保できないといった課題を抱える会社が多かったという。当然、新工場を建設するには莫大な投資(コスト)が必要で、需要予測を誤れば、大きな損失につながるリスクだ。そこで、同センターが製品・原材料の在庫スペース、梱包、検品、出荷作業を行う場所=倉庫を、1日(短期)から提供する。これだけなら貸倉庫業だが、同社の真骨頂はここから。空調付き流通加工スペースでの検品・ラベル貼りといった作業をはじめ、同社グループを活用した輸出入通関、国際輸送など、さまざまな物流ニーズに対応する。 「アマタナコンでは、多くの部品や製品が動いており、納入回数や納入時間の指定も厳しくなってきています。納品時間が決まっている定時納入では、一旦、ALTにてお預かりすることで、効率的に定時性を高めることもできます」。まさに、アマタモデルの確立。
URL: www.aikai.co.jp
E-mail: imaeda@aikai.co.th
※この情報は2015年11月現在の取材を元にしています