アルファツール アジア
工作機械・産業機械及び周辺機器・部品・工具の販売。FA関連部品などの立案・設計
製造現場の自動化を図る極意は
「頭脳を替え、徐々に手足を」
タイへ進出する日系製造業を取り巻く環境が、競合他社の進出増、タイローカル企業の台頭、足元の経済の浮き沈みによって、新たな局面を迎えているという。
「今後、タイで勝つためには、生産現場の自動化が必要です」と語るのは、工具、部品、測定器、工作機械など、あらゆる生産材を取り扱う専門商社「アルファツール・アジア」の渡辺守ダイレクター。
企業にとって、安定品質を保ちながらも、生産効率を高めてコスト競争力を上げることは至上命題。とはいえ、生産現場の自動化=FAには莫大な設備投資が必須で、踏み切るには資本力という壁が立ちはだかる。そこで、同氏は「人間が完璧なFAとすれば、まずは頭脳だけでも自動化することが大事です」と提唱する。つまりは、製造工程で肝となる部分、例えば、工作機械(旋盤やマシニングセンタ)に固定するチャックを付ける作業を、人から機械化(産業ロボット)するだけで、ズレなく削れ、製品品質を安定化させられる。「省人化と同時に不良品も減り、生産効率が高まるはずです」(同)。
しかも、そうした単純作業ロボットは汎用性が高く、不具合が生じても替えがきくため、コストを抑えるというメリットもある。とはいえ、どこから着手すればよいのか。そこは、長きにわたり「タイのモノづくり」を支えてきた機械工具のプロが集まる同社の得意領域。「課題を見つけ解決するのが仕事です。最適な頭脳(モータやアクチュエータ)を替え、成果(効率化)を出しつつ、徐々に手足へと自動化を広げていけばいいのです」。
同氏の言葉からは、タイの製造現場を支えてきたという、実績に裏打ちされた“信頼”の2文字が滲み出る。
※この情報は2016年03月現在の取材を元にしています