アネスト岩田
コンプレッサ、真空ポンプ、塗装機器、塗装設備、液圧機器の製造及び販売
人件費高騰、自動車不況で注目の“省エネ”
電気代の30%を占めるコンプレッサ改革
コンプレッサ、真空ポンプ、塗装機器の専門メーカーである「アネスト岩田」は、1926年に創業し、今年で90周年を迎える。同社は製品の生産販売・設置から、自社メンテナンス・省エネのコンサルティング業務の提供まで独自に手がけている。タイ進出は2005年、コンプレッサの組み立て工場を有し、商品レンジは1HPから180HPまでと幅広い。メーカー自社工場だけあって、製品・部品共に常備在庫は潤沢にあり、リードタイムなく対応できる体制を持つ。人件費の高騰化や自動車販売の不調、決して安価ではない電気代などを背景に、現在注目されているのが“省エネ”。同社は、最も低いコストで省エネを実現できるコンサル業務に注力し、小田耕太郎マネージングダイレクター(MD)は「コンプレッサは工場の電気代の30%ほどを占めています。場合によってはコンプレッサの電気代を“5割削減”といった工場もあります」と話す。10人という日系企業としては多くの日本人スタッフを抱え、商品開発・生産管理・省エネコンサル・メンテナンスサービスに、日本人担当者を置き、顧客のニーズや用途に合わせて行うさまざまな提案が強みの一つ。特にメンテナンスサービスはメーカー自身が行うことで、より質の高い点検、整備の敏速化を可能とした。自動車でいう”代車”のようなバックアップ機も常備し、ユーザーの工場のラインを止めない、かゆいところに手が届く丁寧なサービスを徹底している。最近では、自動車部品の切削、溶接、塗装といった“工程別”でのコンプレッサの省エネを提案。あらゆる場面で経費削減をしたい企業にとっては願ってもないサービスとなる。不景気だからこそ見直したい製造現場の“ムダ”をすべて解決してくれる。
- ①工場エアーラインを現行より低圧化することが、消費電力削減の最善策。高圧が必要な場所だけをブースターコンプレッサで増圧
- ②インバーター搭載のクローコンプレッサ。使用状況に応じてモーターの回転数を制御し、省エネに貢献する
- ③チョンブリー県アマタナコン工業団地にある製造工場。エンジニアを増強し、さらなるサービス充実を図る
- ④バンコクオフィスはラマ9世通りに立地。小田MD(左)は「市場の好不況にかかわらず、現行設備の改善提案がメーカーの使命」と語り、省エネコンサルを担当する高野博也マーケティングマネージャーは「不況だからこそ注目されている、即効性のある電気代削減対策をワンストップで行います」と話す
※この情報は2016年10月現在の取材を元にしています