【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の19日発表によると、2020年9月の国内自動車生産台数は前年同月比11.3%減の15万345台だった。1年5カ月連続のマイナスだが、下げ幅は前月(29.5%減)から縮小。同連盟は年間目標である140万台の達成は可能としている。
1トンピックアップトラックの国内販売向け生産がプラスに転じた。
国内の自動車生産は、輸出と国内販売の低迷で19年5月から連続して減少。ただ、新型コロナウイルスの流行で各社の工場が閉鎖された4月を底に、回復へと向かっている。9月の生産台数は3月以降で最も多く、前月比では28.2%増だった。
車種別の生産台数は、乗用車が前年同月比19.3%減の5万56694台、1トンピックが5.6%減の9万2221台など。減少幅はともに過去1年で最も小さかった。
仕向地別では国内販売向けが5.4%増の8万2381台と、1年ぶりに拡大。乗用車は落ち込みが続いているものの、1トンピックが約2割の増加だった。1トンピックの国内販売は、各社の販促や新モデル投入などで上向いている。一方、輸出向け生産は、全体で25.4%減の6万7964台と引き続き低迷。完成車の輸出台数は34.5%減の6万3941台だった。
1〜9月の生産台数は前年同期比38.8%減の96万3066台。輸出台数は36.5%減の52万1457台だった。
20年の生産台数について、同部会は「新型コロナの第2波がなければ、140万台の目標を達成できる」との見方を示した。19年の生産台数は201万3710台だった。