【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)が19日発表した2020年9月の産業景況感指数は85.2(100以上が好感)となり、前月比1.2ポイント上昇した。指数の上昇は5カ月連続。新型コロナウイルス関連規制の緩和を受け、経済活動の再開が進んだことがプラスに影響した。
スパン会長は指数が上昇した要因として次の2点を挙げた
◆経済再開に伴い工業製品の需要と生産が拡大していること
◆政府が景気刺激策や中小企業支援策を実施していること
一方、マイナス要因として、国内の政治情勢に対する懸念が広がっていることなどを指摘した。業種別では自動車や化学、化粧品などで指数が上昇したものの、エアコンや農業機械、石油精製などは低下した。
3カ月後見通し指数は93.3となり、前月比1.2ポイント低下。近隣国で新型コロナの感染が拡大していることから、国内での第2波が懸念され、3カ月ぶりに低下した。
指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業1301社。