【亜州ビジネス編集部】
マレーシア統計局が28日発表した貿易統計によると、2020年9月の輸出額は前年同月比13.6％増の889億2730万リンギ（約2兆2300億円）だった。2カ月ぶりの増加で、2桁増は18年10月以来。
主力の電気・電子製品が大きく拡大し、国・地域別では中国など主要国・地域向けが軒並み2桁増となった。輸入額は3.6％減の669億5660万リンギと、7カ月連続のマイナスが続いている。貿易黒字は219億7070万リンギだった。
電気・電子製品は33.0％増と急伸し、全体の4割超を占めた。プラス成長は4カ月連続となる。主要品目ではほか、ゴム製品が2.2倍に拡大した。新型コロナウイルス流行の影響でゴム手袋の需要が高まっている。鉄鋼も30.3％増と伸びが大きかった。一方、石油製品が29.5％減と引き続きマイナス。パーム油製品も5.0％減と落ち込んだ。
上位5カ国・地域への輸出は、そろって2桁増を記録。
中国向けは41.9％増
シンガポール向けは13.7％増
米国向けは22.1％増
中国向け、シンガポール向けとも電気・電子製品が1.5倍に増えた。一方、6番目に大きい日本向けは11.3％減と、落ち込みが続いている。
輸入では消費財が11.2％増えたものの、資本財や中間財が減少。前月と同様に燃料や輸送機器の下落幅が大きかった。国別では最大の中国からが6.1％増、日本からが1.5％増などだった。
1〜9月の累計は、輸出額が前年同期比3.7％減の7095億5580万リンギ、輸入額が6.9％減の5846億2070万リンギ、貿易収支が1249億3500万リンギの黒字だった。
