【亜州ビジネス編集部】
中国国務院(内閣に相当)は2日、2035年までの新エネルギー車発展計画を発表した。新車販売全体に占める新エネ車の比率に関し、25年時点で20%まで拡大させる計画だ。最終の35年では、電気自動車(EV)を新車販売の主軸とするほか、公共車両の全面電動化、燃料電池車の商業化利用、高度自動運転車の大規模応用を目指す方針が示された。
国務院はこの日、「新能源汽車産業発展規画(2021〜2035年)」を発表。同計画では、コア技術のブレークスルーを実現し、「自動車強国」への転換を目指すとの目標が掲げられた。また、イノベーションの推進に当たり、完成車と部品と同様に重視し、動力電池などコア部品の産業インフラ力を引き上げることなどを重要任務に挙げている。
購入補助金の減額が響き、中国の新エネ車販売は19年に前年比4%減の120万6000台に低迷したものの、足元では復調しつつある。中国汽車工業協会によると、今年9月の新エネ車販売は前年同月比67.7%増の13万8000台となり、3カ月連続でプラス成長を確保した。
新エネ車普及を巡っては、各国が独自のロードマップを設定。環境先進国のノルウェーでは、25年に全ての新車販売をEVにする計画だ。日本では、30年にEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の新車販売台数に占める比率を2〜3割に高める方針が示されている。