【亜州ビジネス編集部】
昭和電工は6日、成都科美特特種気体有限公司と共同出資し、成都科美特昭和電子材料有限公司を四川省成都市に設立すると発表した。電子材料用高純度ガス事業を強化する狙い。
新会社では主に、半導体の製造工程で使われる高純度FC-14(テトラフルオロメタン、以下 CF4)の最終製造工程を担う。資本金は400万人民元。出資比率は昭和電工が40%、成都科美特特種気体が60%とする。2021年1月の営業開始を目指す。
これにより、昭和電工のCF4事業は稼働中の川崎事業所に、新会社を加えた2拠点体制となる運び。東アジア地区におけるCF4の安定供給の強化を実現し、今後も戦略事業である半導体プロセス材料事業の一層の拡充を図る構えだ。
電子材料用ガスの主力製品の一つであるCF4は、量産使用からすでに40年以上が経過している電子材料用ガスの中では最も基本・基礎的なエッチング用ガス。取り扱いの容易さに加え、ますます進む微細化加工にも適している。
また半導体向けだけでなく、有機EL製造工程などでの使用も拡大していることから、今後も堅調に需要が増加していくと見込まれている。