【亜州ビジネス編集部】
人材コンサルティング大手の米マーサーは12日、タイ国内の2020年の昇給率が3.7%となり、過去10年で初めて5%を割り込むとの調査結果を発表した。当初見込みの4.8%を下回る。バンコクポストが13日付で伝えた。
同社は4〜6月に企業への調査を実施し、報告書にまとめた。新型コロナウイルス流行の影響で経済が落ち込む中、調査対象の577社のうち22社は昇給を見合わせる。
一方、20年の業績に対するボーナスは、月給の2.3カ月分となる見通し。19年実績の2.2カ月分からやや増える。業種別ではハイテクと化学の増加幅が最も大きい。ボーナスの支給予定がない企業は全体の約5%だった。
21年の昇給率は5.0%の見通し。ただ、新型コロナの感染拡大や経済への影響の状況によって変わる可能性があるという。