【亜州ビジネス編集部】
タイ国トヨタ自動車(TMT)の24日発表によると、2020年10月の国内新車販売台数は前年同月比1.4%減の7万4115台だった。
17カ月連続の減少だが、減少幅は前月(3.5%減)を下回り、19年8月以降で最小。国内経済の再開や、農産物価格の上昇による農家の購買力向上などを背景に、1トンピックアップトラックが2カ月連続で増加した。
1トンピックの販売は9.3%増の4万837台。各社の販促強化もあって、年初来で初めて4万台を超えた。乗用車は20.7%減の2万2461台と引き続き落ち込んだものの、4月の74.7%減を底に回復へと向かっている。
全体のメーカー別販売は、首位トヨタが3.6%減の2万5709台となり、シェアは34.7%。乗用車主体の3位ホンダは7.2%減と、全体平均に比べ落ち込みが大きかった。
一方、1トンピックが大半を占める2位いすゞは44.8%増と5カ月連続のプラス。他にマツダやスズキ、日野なども前年同月を上回った。
国内新車市場は自動車ローンの与信厳格化などで19年半ばから低迷。新型コロナウイルス流行が追い打ちとなり、20年2〜8月は2桁減が続いていた。1〜10月の販売台数は前年同期比27.3%減の60万8880台。TMTは7月下旬、20年通期の販売台数予測を34.5%減の66万台と発表し、年初時点の94万台から下方修正している。