【亜州ビジネス編集部】
シンガポール経済開発庁(EDB)が26日発表した2020年10月の鉱工業生産指数(19年=100)は105.7となり、前年同月比で0.9%低下した。前年割れは3カ月ぶり。
好調が続いていた電子(0.6%低下)が2月以来のマイナスに転じたほか、前月に急伸したバイオ医療(10.3%上昇)の伸びが鈍化した。
電子はコンピューター周辺機器・データ記憶装置が前月に続く20%超の上昇だったものの、主力の半導体や情報通信機器・消費者電子機器の指数が低下。バイオ医療では医薬品の伸びが鈍化した。他の項目では、新型コロナウイルス流行に伴う移動需要の縮小などを受け、輸送エンジニアリング(31.8%低下)が低迷。4月以降は3〜4割の落ち込みが続いている。また、新型コロナの影響による石油輸出の不振で化学(0.8%低下)もマイナスだった。
一方、精密エンジニアリング(10.6%上昇)は2カ月ぶりに上昇。半導体装置の生産増が続いている。