【ベトナム】20年の農林水産物輸出、コロナ影響も目標超え

【亜州ビジネス編集部】

農業・農村開発省は、2020年の農林水産物輸出が目標の410億米ドルを超えるとみている。

新型コロナウイルスの流行で上期に低調となり、また農業が盛んな南部メコンデルタ地方の塩害や干ばつに悩まされたものの、新たな輸出機会を探ったことで目標に達するとしている。ベトナムプラスが16日付で伝えた。

輸出先は200カ国・地域で、米国、欧州連合(EU)、日本、中国の規模がとりわけ大きい。輸出規模は東南アジアで2位、世界では15位となる見通し。

品目別にみると、コメの輸出が大きく増加。8月にベトナムとEUの自由貿易協定(EVFTA)が発効したことで需要が高まったことが背景にあり、1トン当たりの輸出価格は500米ドル前後に上がった。また20年は日本にライチ、チリにポメロ(ザボン)を初めて輸出した。

林産物は、農林水産物輸出全体の3割程度を維持。新型コロナの影響で海外の提携先から受注が減ったが、業者は中国のアリババ(阿里巴巴)や米アマゾンといった越境の電子商取引(EC)プラットフォームを活用。ベトナム林産物協会(VIFOREST)は、こうした努力が実り、20年の輸出は前年比11.5%増の126億米ドルに上るとみている。


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