【亜州ビジネス編集部】
川崎重工業は16日、同社を含むコンソーシアム(企業連合)がシンガポール海事港湾庁(MPA)の3Dプリンター活用事業に採択されたと発表した。
同事業は、11の企業連合が計26種類の舶用部品を3Dプリンターで製造し、シンガポール船籍の船に搭載して適応可能性を検証するもの。同社の企業連合は、うち10種類の部品を担当する。
企業連合はノルウェーの海運大手ウィルヘルムセン・グループをリーダーとし、複数の企業で構成されている。事業には総額162万5000シンガポールドル(約1億2500万円)の補助金が交付される。
川崎重工は、船舶の安全運航や稼働時間の最大化を実現する取り組みの一つとして、3Dプリンターによる部品生産を研究。緊急対応時に必要となる舶用機器の交換部品の入手を容易にするため、部品のデータをデジタル化し、停泊地にある3Dプリンターで生産する技術の開発を進めている。