【亜州ビジネス編集部】
タイ国トヨタ自動車(TMT)の23日発表によると、2020年11月の国内新車販売台数は前年同月比2.7%増の7万9177台だった。前年同月を上回るのは、19年5月以来、18カ月ぶり。
国内経済の再開や、農産物価格の上昇による農家の購買力向上などを背景に、1トンピックアップトラックの販売拡大が続いている。
1トンピックの販売は6.8%増の4万2763台と、3カ月連続のプラス成長。伸び率は前月から縮小したものの、販売台数は19年6月以降で最多だった。乗用車は7.2%減の2万5437台と引き続き前年割れ。ただ、4月の74.7%減を底に回復へと向かっている。
全体のメーカー別販売は、首位トヨタが4.0%減の2万8279台となり、シェアは35.7%。1トンピックが大半を占める2位いすゞは20.2%増と大きく伸び、6カ月連続のプラスとなった。前月まで前年割れが続いていた乗用車主体の3位ホンダも0.2%増とプラスに転換。マツダやスズキも前年同月を上回った。
国内新車市場は自動車ローンの与信厳格化などで19年半ばから低迷。新型コロナウイルス流行が追い打ちとなり、20年2〜8月は2桁減が続いていた。
TMTは7月下旬、20年通期の販売台数予測を34.5%減の66万台と発表し、年初時点の94万台から下方修正。ただ、1〜11月の販売台数は前年同期比24.7%減の68万8057台となり、既に下方修正後の予測を上回っている。