【亜州ビジネス編集部】
政府は、英国で急拡大する新型コロナウイルス変異株の流入を防ぐため、年明け2週間は外国人の入国を全面的に禁止する。レトノ・レスタリ・プリアンサリ・マルスディ外務相が28日明らかにしたもので、入国禁止措置は新型コロナ流行が始まってから2度目となる。ジャカルタポストが同日付で伝えた。
英国でこのほど確認された新型コロナ変異株は、感染力が7割強いことが分かっている。欧州連合(EU)やカナダ、日本、豪州、シンガポールでも感染者が確認されており、インドネシア政府は流入を防ぐため、あらゆる国からの外国人入国を来月1〜14日に禁止する。
今月31日まで外国人の入国は可能だが、渡航前の48時間以内に受けたPCR検査の陰性結果を提示する義務があるほか、到着後さらにPCR検査を受け、陰性であっても5日間の隔離を要するなど厳しい手続きを踏む必要がある。インドネシア国民の帰国は年明けも可能だが、隔離など厳格な入国手順が必要になる。
インドネシアでは28日までに新型コロナ感染者が約71万9000人確認され、これまでに約2万1000人が死亡した。入国後の検査で陽性反応が出た外国人は約3000人となっている。