【亜州ビジネス編集部】
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は12日、送電ロスの抑制と送電可能容量の引き上げに向けた実証実験をタイ東北部で開始したと発表した。
委託先の日立製作所がタイ発電公団(EGAT)の送電系統に「電圧・無効電力オンライン最適制御システム」を導入。電力系統運用の高度化、効率化を通じて温室効果ガス排出量の削減を目指す。
NEDOはタイのエネルギー省と協力合意書(LOI)を、日立はEGATとプロジェクト合意書(PA)をそれぞれ交わした。EGATが所有・運営する東北部の送電系統を対象として、12月に実証事業を開始。同システムの導入による効率化で、二酸化炭素(CO2)の排出量を年間1万〜2万トン削減できると見込む。
日立製作所は今回の実証事業の分析・評価結果をもとに、アジアの他国でも同システムの展開を検討する。