【亜州ビジネス編集部】
米商務省は、タイやベトナムなどから輸入する乗用車用タイヤに反ダンピング(AD)税を暫定的に課すと発表した。米労働総同盟・産業別労働組合会議の訴えに基づき同省が調査した結果、不当に安い価格で輸入・販売されているとして制裁を決めた。
乗用車と小型トラック向けのタイヤについて、タイ製には13.25〜22.21%、ベトナム製には0〜22.30%のAD税を課す。このほか韓国製には14.24〜38.07%、台湾製には52.42〜98.44%を課す。これは暫定的な措置で、商務省は5月半ばにも最終的な判断を下す。またベトナム製については相殺関税絡みの調査を別途進めているとしている。
米国は昨年、タイから19億6000万米ドル相当、ベトナムから4億6960万米ドル相当のタイヤを輸入。韓国からの輸入は11億7000万米ドル相当、台湾からは3億7300万米ドル相当だった。