【亜州ビジネス編集部】
タイからベトナムへの投資が増えている。計画投資省によれば、タイ企業による外国直接投資(FDI)の認可額は、2020年に前年比2倍の18億米ドルに上った。ベトナムニュースが20日付で伝えた。
認可件数は、新規案件が40件、既存案件への追加投資が23件。またタイ企業による国内企業の株式購入は100件に上った。20年末までの累計認可件数は603件で、認可額は128億米ドル。投資先を産業別にみると、加工製造、再生可能エネルギー、不動産など幅広い。
ベトナム投資の助言を行うタイのコンサルタント、パナカーン・チアムスチョン氏は、タイ企業が投資を増やす背景について、ベトナムが締結した新たな自由貿易協定(FTA)の魅力があると説明。またベトナムが新型コロナウイルス流行の抑制に成功したことも大きいとしている。
タイ政府は今月13日、食糧・食品、ヘルスケア・医療サービス、エネルギー・バイオ化学、観光・娯楽を2021〜26年の経済成長の柱とするBCG(バイオ・サーキュラー・グリーンエコノミー)戦略計画を承認。海外投資でもこうした分野に重きを置くとみられている。