【亜州ビジネス編集部】
バンコク都心のショッピングセンター(SC)「MBKセンター」を運営する不動産開発のMBKは、同SCから中核店舗の東急百貨店が撤退した後のフロアに、ディスカウントストア「ドンドンドンキ」などが入居すると発表した。
MBKはタイ人の集客強化に向け、1985年の開業以来で最大の改装を行う。1日付クルンテープ・トゥラキットなどが伝えた。
東急百貨店は先月末で閉店し、85年の開業から35年の歴史に幕を閉じた。
MBKによると、東急が入居していた1〜4階の1万2000平方メートルのうち、2階部分の3000平方メートルには「ドンドンドンキ」の出店が決まっている。ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の東南アジア仕様で、24時間営業が予定されているという。
他のフロアでは、MBKと消費財大手サハ・グループの提携による新業態の店舗が1階に出店。3階についてはテナント候補と交渉中で、4階は情報技術(IT)製品の販売フロアとし、第3四半期にもオープンする。
MBKは同SC全体を22年までに改装する計画。新型コロナウイルス流行の影響で外国人観光客の集客が見込めないことから、飲食フロアの拡張などによってタイ人客の呼び込みを強化する。約10億バーツ(約35億円)を投じる。
東急百貨店は先月31日で最後の営業を終えた。近隣商業施設との競争激化などで近年は販売が苦戦。バンコクでは昨年8月に伊勢丹が閉店しており、日系百貨店は18年にオープンした高島屋のみとなった。