【亜州ビジネス編集部】
英調査会社IHSマークイットが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2021年1月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は51.4と、18年5月以来、2年8カ月ぶりの高水準だった。
生産高や新規受注の拡大が続き、前月の50.8から上昇。景気拡大と悪化の分かれ目である50.0を2カ月連続で上回った。
生産高の指数は2年半ぶり、新規受注は6年半ぶりの高さ。人員削減は続いているものの、削減数は縮小している。
東南アジア7カ国中では、インドネシアやフィリピンなど4カ国で指数が上昇。電子製品や医薬品の生産が伸びているシンガポールは13年5月以来の高さだった。一方、12月中旬に首都近郊で新型コロナ感染が広がったタイは50を割り込んだ。生産高と新規受注が6カ月ぶりに低下した。また、新型コロナ抑制に向けた緊急事態宣言を1月半ばに発令したマレーシアも指数を下げている。
マークイットは今回の結果について、「製造業にとって良い知らせだ」と指摘。新型コロナウイルス対策の活動制限で需要が低迷している国があるものの、感染拡大が抑制されれば、さらなる成長を見込めるとしている。