【亜州ビジネス編集部】
保健省は2日、新型コロナウイルスの感染が拡大しているバンコク西郊サムットサコーン県で工場7カ所の従業員を外部から遮断すると発表した。
従業員に宿舎を用意し、通勤のための移動も管理。従業員が市中に出ないようにした上で工場を操業させる。7カ所の工場では計5万83人の従業員が働いており、多くがミャンマーからの出稼ぎ労働者とされる。
従業員500人以上の工場を対象に実施。同日までに工場3カ所で開始した。残り4カ所は大規模で宿舎が足りないことから、代替案も視野に準備を進めている。
従業員が工場内に寝泊まりできる場合は28日で感染を抑え込める見通しだが、工場外の宿舎を使用する場合は管理が難しくなるという。工場閉鎖は最後の手段になるとしている。一方、中小工場では検査の強化などで対応する。
県内には水産加工業の工場が集積し、ミャンマー人労働者が数多く働いている。昨年12月中旬以降に新型コロナの大規模感染が確認され、タイ国内で広がっている第2波の発生源となった。
現地報道によると、7カ所工場で働く外国人労働者の数は4万人で、大半がミャンマー人。うち9000人以上が既に新型コロナに感染したという。