【亜州ビジネス編集部】
環境保護関連分野に向けた融資額でも、中国は世界トップの規模にある。中国全体の環境に優しいグリーン融資の残高は、2020年末時点で12兆人民元(約195兆円)近くにまで拡大し、世界首位の座を確保した。
グリーンボンド(環境債)の発行残高は8132億人民元に達し、米国に次ぐ世界2位の規模にある。国務院新聞弁公室が9日開催したグリーン金融関連報告会で、中国人民銀行研究局の王信・局長と金融市場司の彭立峰・副司長、国際司の艾明出・副司長が説明した。
環境分野に向けた融資は質が高いと指摘。不良債権比率について、銀行融資全体を1.6ポイント下回っていると強調した。直近3四半期連続で0.5%以下に抑制されていると評価している。
資金の用途は、環境改善、気候変動抑制、資源節約(効率化活用)に絡んだもの。環境保護、省エネルギー、クリーンエネルギー、グリーン交通、グリーン建築などを網羅した。事業プロジェクト向けの投融資、事業プロジェクトの運営、リスクの管理なども含む。