【亜州ビジネス編集部】
インドネシア中央銀行は18日、定例の金融政策決定会合の結果、政策金利(7日物リバースレポ金利)を0.25ポイント引き下げて3.50%にすると発表した。
利下げは3会合ぶりで、新型コロナウイルス流行下にあるこの1年で6度目。月初に発表された2020年の国内総生産(GDP)成長率が予想より低かったことから、アナリストらは追加利下げを見込んでいた。
中銀は、20年第4四半期のGDPが予想よりも低かったことを受け、21年の成長率見通しを従来の4.8〜5.8%のレンジから4.3〜5.3%に下方修正。低インフレと安定した為替が続くとみられる中、経済回復を後押しするためには追加利下げする必要があると判断した。
さまざまな融資ルールの緩和も発表。自動車ローンや住宅ローンの頭金を今年3月から年末まで撤廃するとした。
ロイター通信によれば、ペリー・ワルジヨ総裁は会見で、「利下げの余地が少なくなっているが、他の選択肢がなくなっている訳ではない。量的緩和やマクロ・プルーデンス的な緩和など行えることはある」と述べた。
インドネシア経済は20年、22年ぶりにリセッション(景気後退)入り。中銀は同年、5度の利下げで政策金利を計1.25%引き下げ、過去最低水準としている。