【亜州ビジネス編集部】
財務省は15日、自動車販売時に課す奢侈税(PPnBM)の改正案を発表した。電気自動車(EV)についてはゼロ%を維持する一方で、ハイブリット車(HV)の税率を引き上げる。
インドネシアは車載用電池に用いられるニッケルの埋蔵量が世界トップ。政府がEV製造の投資誘致に重きを置く中、販売時の税率でHVと差を付ける考えだ。ブルームバーグなどが伝えた。
改正案によれば、HVの奢侈増税は2段階で行う。第1段階では、プラグインハイブリッド車(PHV)の税率を現在の0%から5%に引き上げる。またマイルドHVとフルHVは現在の2〜12%のレンジから6〜12%に引き上げる。
第2段階の引き上げは、EV製造の投資実行額が5兆ルピア(約380億円)に達してから2年後、または5兆ルピアの投資案件が商業生産を開始したタイミングで実施。PHVについては8%、マイルドHVとフルHVについては10〜14%に引き上げる。なお奢侈税の引き上げは国産のHVのみに適用する。
スリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相は、インドネシア政府がEV製造の投資を呼びかけている一方、税制面でHVと差を付けなければEVの競争力は上がらないと、提案に至った背景を述べている。