【亜州ビジネス編集部】
観光諮問委員会(TAB)は、7月から外国人観光客の受け入れを徐々に開始することをグエン・スアン・フック首相に提言した。
新型コロナウイルス流行が落ち着き始め、ワクチン接種が国内外で開始したことを受けた措置。ベトナムプラスが19日付で伝えた。
TABのホアン・ニャン・チン事務局長によると、当初の対象国・地域は、日本と韓国、中国、台湾、東南アジア諸国連合(ASEAN)とする方針。日本からの観光客が多いシーズンは例年3〜8月で、これに間に合う形で受け入れを開始することが望ましいとしている。また豪州やロシア、欧州連合(EU)など遠方からの観光客受け入れは10月の再開を提案していると話した。
チン氏は、外国人が入国する際にはワクチン接種証明書の提示を求めると説明。国内では観光地の現場スタッフがワクチン接種を終えてから観光客を迎え入れるとしている。
同事務局長は、観光客の受け入れ準備を進める一方で、さまざまなシナリオを想定する必要があると指摘。事態が想定通り運ばない場合は受け入れを遅らせることも考えるべきとしている。
観光業はベトナム経済を支える柱の一つ。コロナ前は観光収入が年300億米ドルに上り、国内総生産(GDP)への貢献度は10%に上っていた。