【亜州ビジネス編集部】
中国の工業情報化部は22日、「たばこ専売法実施条例」の改正案を発表した。
改正案では、電子たばこなどの「新型たばこ」について、通常の紙巻きたばこと同じ管理規定を適用するなどと規定。消費者の権利や未成年の保護を理由に挙げ、電子たばこに対する監督・管理の法制化を図る方針を示した。
通常のたばこと同じ管理規定が実施された場合、電子たばこ産業にとっては税率の大幅な上昇など、収益環境の悪化が懸念されている。
現地メディアによると、中国での紙巻きたばこの総合税率は一般に60%前後。一方、消費財扱いとなっている電子たばこの総合税率は20%以下だ。単純計算で、電子たばこは税率が3倍に引き上げられる可能性がある。
中国政府にとって、たばこ税は重要な財源だ。報道によると、たばこ業界による納税額は2019年に1兆2000億人民元(約20兆円)。財政収入の約7%を占めているという。
なお、改正案のパブリックコメント(意見公募)は4月22日まで実施する。