【亜州ビジネス編集部】
政府は、未加工鉱物の輸出制限を1年間緩和する決定を下した。
新型コロナウイルスの流行により製錬所建設に遅れが出ている鉱業事業者を救済する狙い。
銅精鉱などが対象で、昨年から未加工での輸出が全面的に禁止となったニッケルは対象外とする。ロイター通信などが23日付で伝えた。
政府は2023年までに未加工鉱物の輸出をすべて禁止する方針。それまでに未加工鉱石を輸出する場合でも、製錬所建設の進ちょく率を一定以上とする条件を課していた。ただ新型コロナの影響による建設遅延を考慮し、本来であれば現時点で進ちょく率90%以上とする条件を1年間除外する。ただしこの措置のもとで輸出する場合、輸出額の20%の罰金を科す。
エネルギー鉱物資源省は、今回の措置は鉱業事業者から製錬所の建設義務を免除するものではないと説明した。ザ・インサイダー・ストーリーズによれば、インドネシアでは2022年までに製錬所52カ所が稼働する予定で、うち17カ所が19年に稼働を開始。現在は31カ所が建設中で、残りは準備段階にある。