【亜州ビジネス編集部】
中国で新疆ウイグル自治区産綿花の使用拒否を発表した外国企業に対するボイコットの動きが続いている。
動画サイト上には、米ナイキのシャツをはさみで切る映像などが拡散されているほか、スウェーデンのカジュアル衣料チェーン「H&M」の店舗前で抗議活動を行った住民が警備員に連れ去られる映像が流れた。
山東省青島市では、販売中の新築マンションに「ナイキとH&Mの服を着た者の内覧を拒否します」のスローガンが掲げられたという。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。
中国外交部の華春瑩・報道官は26日、米国とその友好国が「新疆産綿花に泥を塗り、強制労働の汚名を着せている」などと語った。
中国政府系メディアも「外国企業は中国の飯を食べながら、中国の飯碗を壊すな」などと、新疆産綿花の使用拒否などに同調しないよう警告を続けている。
中国産綿花を原料とする糸や布は、半数が輸出されている。海関総署のデータによると、中国の輸出総額は2020年に17兆9300億人民元で、うち7.4%が紡績業からだった。