【亜州ビジネス編集部】
タイ荷主協議会(TNSC)は5日、2021年のタイの輸出額を前年比3〜4%増と予測し、前月時点の予測から据え置いた。
新型コロナウイルスワクチンの普及による貿易相手国での経済活動の活発化がプラスに影響すると見込んでいる。同日付クルンテープ・トゥラキットなどが伝えた。
特に米国の1兆9000億米ドルの景気刺激策や最低賃金の引き上げによる購買力向上などのプラス効果に期待を示した。
また、バーツ高が緩和されていることも輸出の追い風になると指摘。品目別では、ゴム手袋や衛生マスク、即席食品、コンピューター部品など、新型コロナや在宅勤務に関連する製品の輸出が堅調に推移すると予測した。
一方、空コンテナ不足や輸送コストの上昇などが輸出の足かせになると指摘。また、クーデターがあったミャンマーへの輸出額が3割ほど落ち込んでいることに懸念を示し、状況を注視していくと説明した。
商務省の発表によると、1〜2月の輸出額は前年同期比1.2%減の399億2560万米ドルだった。2月は前年同月比2.6%減の202億1900万米ドルとなり、3カ月ぶりに減少した。