【亜州ビジネス編集部】
中国で国内大手企業による水素エネルギー関連事業への新規参入が相次いでいる。
2025年までの「第14次5カ年計画」で、中国当局が水素エネルギー産業を発展させる方針を示していることが新たなビジネスチャンスにつながっている。証券日報が8日付で伝えた。
太陽光発電設備大手の隆基緑能科技が今年3月、水素エネルギー分野に参入すると発表したのをはじめ、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車も同分野の技術開発にこれまでの20億人民元(約334億円)に加えて、30億人民元を追加投資する方針だ。ほかに石油大手の中国石油化工(サイノペック)は25年までに国内の水素供給ステーションを1000カ所増やし、「中国の水素エネルギー最大手」を目指す構えだ。
中国工程院院士の干勇氏は、将来的に国内エネルギー消費に占める水素の割合が10〜15%に拡大し、関連市場の規模は10兆人民元に膨らむと予測している。