【シンガポール】1QのGDP速報値0.2%増、コロナ後で初のプラス

【亜州ビジネス編集部】

貿易産業省が14日発表した2021年第1四半期の実質国内総生産(GDP、速報値)成長率は前年同期比プラス0.2%となり、新型コロナウイルス禍が始まった20年第1四半期以降で初めてプラスとなった。

20年第2四半期のマイナス13.3%を底に徐々に改善がみられている。

産業別では、製造業が7.5%で最も高い伸び。3四半期連続でプラスとなった。電子部門と精密エンジニアリング部門が好調だった。ただし前四半期の10.3%からは伸びが減速した。

一方、建設業はマイナス20.2%で最も落ち込んだ。ただ20年第2四半期のマイナス65.6%から次第に下げ幅は縮小。公共インフラ建設や民間建築工事が徐々に増えていることが背景にある。

サービス業はマイナス1.2%で、こちらも20年第2四半期を底に徐々に下げ幅が縮小している。ただし観光業や航空業は依然として低調となっている。

全体のGDP成長率は季節調整済み前期比年率でプラス2.0%となり、前四半期のプラス3.8%から減速。産業別では建設業が8.4%、製造業が7.6%、サービス業が0.4%のいずれもプラスだった。

貿産省は2月の発表で、21年の成長率予測をプラス4.0〜6.0%としている。先進国を中心に新型コロナワクチンの接種が始まっており、21年下半期にも集団免疫が確立するとの見方で、こうした地域への輸出が増えると予想。特に半導体の輸出が伸びるとみている。


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