【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の27日発表によると、2021年3月の国内自動車生産台数は前年比10.7%増の16万2515台だった。プラスは2カ月連続。
前年同月に新型コロナウイルス流行の影響で落ち込んだ反動があり、2桁増は4カ月ぶりとなる。
1トンピックアップトラックの輸出向け生産が大きく伸びたほか、国内販売の伸びも後押しした。FTIは21年通期の生産台数が予測を上回る可能性があると指摘した。
輸出向け生産は13.1%増の9万6583台。乗用車が落ち込む一方、1トンピックが急伸した。
全体の輸出台数は16.4%増の10万4506台と、過去24カ月で最高。オセアニア向けとアジア向け、欧州向けが1.5倍に増えた。
国内販売向け生産は7.3%増と、3カ月ぶりに拡大。20年は7月に延期されたモーターショーが例年通り3月下旬から開催され、国内の新車販売台数は3割近く増えた。
1〜3月の生産台数は前年同期比2.7%増の46万5833台。FTI自動車部会は21年通期の生産台数を150万台と予測している。
ただ、現地報道によると、スラポン副部会長兼広報担当は27日の会見で、海外で新型コロナ感染が終息に向かえば、予測を上回る可能性があると述べた。
一方、国内で広がる第3波の状況を把握する必要があることから、現時点は予測を据え置き、今後1〜2カ月ほど様子をみるとしている。
■バイク生産1%増
同連盟によると、3月のバイク生産台数は18.0%増の23万6286台だった。
内訳は、完成車(CBU)が20.2%増の18万2359台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が11.1%増の5万3927台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は16.5%増の10万1634台だった。