【亜州ビジネス編集部】
マレーシア統計局が28日発表した貿易統計によると、2021年3月の輸出額は前年同月比31.0%増の1049億4630万リンギ(約2兆7600億円)だった。単月で1000億バーツを超えるのは初めて。
伸び率は前月(17.6%増)から大きく拡大し、7カ月連続のプラス成長となった。電気・電子製品など主要品目の多くが20%を超える伸びを記録した。輸入額は19.2%増の807億9410万リンギで、こちらも過去最高を更新。貿易収支は241億5230万リンギの黒字だった。
品目別の輸出額は、全体の4割近くを占める電気・電子製品が48.0%増と前月から伸びが加速。また、新型コロナウイルス流行に伴うゴム手袋の需要増を背景に、ゴム製品が3.1倍に拡大し、天然ゴムは43.9%増えた。木材不足の「ウッドショック」が世界的に懸念されるなか、製材は15.8%増だった。
主要国・地域への輸出額では、最大の中国向けが46.6%増、2番目に大きいシンガポール向けが31.6%増、3番目の米国向けが67.5%増と急伸。中国向けは電気・電子や金属製品の伸びが大きかった。対日輸出は14.4%増だった。
輸入は燃料が落ち込んだものの、資本財が93.4%増、消費財が13.0%増などと拡大。品目別では電気・電子が27.5%増、鉄鋼が8.0%増などだった。国別では最大の中国からが27.8%増となり、全体の2割超を占めた。日本からの輸入は28.1%増だった。
1〜3月の累計は、輸出額が前年同期比18.2%増の2821億3890万リンギ、輸入額が10.8%増の2235億710万リンギ、貿易収支が586億3180万リンギの黒字だった。