【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の20日発表によると、2021年4月の国内自動車生産台数は前年同月比4.2倍の10万4355台だった。
前年同月は新型コロナウイルスの流行で工場の操業が止まり、大きく落ち込んでいたため、反動で高い伸びとなった。2年前の19年4月との比較では、3割下回る水準にとどまっている。
4月は大型連休があって稼働日が少ないこともあり、前月比では35.8%減だった。
仕向先別の生産台数は、国内販売向けが4万4671台、輸出向けが5万9684台。
ともに前年同月比で4倍以上に拡大する一方、前月比では減少した。国内販売台数は前月比で2割の減少。
FTIによると、収入に不安を持つ消費者が納車日の先送りを求める動きがみられたほか、金融機関による自動車ローンの引き締めも影響したという。完成車の輸出台数は5万2880台。前年同月の2.6倍に拡大したが、19年4月を2割下回る。
1〜4月の生産台数は前年同期比19.2%増の57万188台。FTI自動車部会は21年通期の生産台数を150万台と予測している。
今後も新型コロナの影響が残る見通しであるほか、半導体不足も懸念されることから、現状で上方修正は考えていないとしている。
■バイク生産93%増
同連盟によると、4月のバイク生産台数は前年同月比93.0%増の16万357台だった。
内訳は、完成車(CBU)が2.1倍の13万1427台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が47.8%増の2万8930台。
輸出台数(CBUとCKDの合計)は2.6倍の5万2880台だった。