【タイ】九電みらい、BRRのラオス木質ペレット事業に参画

【亜州ビジネス編集部】

九州電力の再生可能エネルギー発電子会社、九電みらいエナジーは21日、タイ製糖大手ブリラム・シュガー(BRR)や発電大手RATCHグループなどが出資するラオス南部の木質ペレット生産事業に出資参画すると発表した。木質バイオマスの資源循環に向けた取り組みを加速する。

九電みらいは、事業会社シーパンドンRATCHラオの株式20%を、BRR傘下で筆頭株主のブリラム・グリーン・エナジーから取得する。ブリラム・グリーンの出資比率は45%に低下。残りはRATCHの完全子会社RATCHラオ・サービシズが25%、ラオスの農業開発会社シーパンドン・ボラウェン・デベロップメントが10%を保有している。

事業では、シーパンドン・ボラウェンが利用権を持つ同国南部チャンパサック県の敷地48平方キロメートルにアカシアなどを植林。収穫後に工場で木質ペレットに加工し、日本のバイオマス発電所に販売する。工場の年産能力は10万トン。来年上半期の販売開始を予定している。

九電みらいは植林から生産、販売まで一貫して関与することにより、高品質な木質ペレットを安定供給したい考え。

日本の電力会社グループで同様の取り組みを行うのは初めてで、九電みらいとしても初の本格的な海外事業投資になるという。他にバイオマス発電所の焼却灰を植林用の肥料にする事業も計画しており、バイオマス資源の国際循環の実現を目指す。

BRRは新規事業への参入によって、製糖事業に頼る収益構造を見直し、安定的で持続的な成長を図る。


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