【亜州ビジネス編集部】
タイ荷主協議会(TNSC)は1日、2021年のタイの輸出額を前年比6〜7%増と予測し、前月時点の予測から据え置いた。
新型コロナウイルスワクチンの普及や原油価格の上昇、米国をはじめとする世界経済の回復がプラスに影響する一方、新型コロナの感染拡大や、半導体不足による生産遅延などが足かせになるとみている。
ただ、政府の対策次第では10〜15%増の達成も可能との見方を示した。同日付プラチャーチャート・トゥラキットなどが伝えた。
TNSCは輸出拡大に向け、下記などを政府に要望。
◆製造・物流部門でのワクチン接種の迅速化
◆輸出用の空コンテナの輸入拡大
◆原材料の輸入関税の削減
◆外国人労働者の受け入れ拡大
労働者20万〜30万人が製造・農業部門で不足しており、海外からの受注減につながっていると説明した。
商務省の発表によると、1〜4月の輸出額は前年同期比4.8%増の855億7730万米ドルだった。4月は前年同月比13.1%増の214億2930万米ドルで、プラスは2カ月連続。前年同月に新型コロナの影響で落ち込んだ反動が出たものの、約3年ぶりに2桁増を記録した。