【亜州ビジネス編集部】
半導体チップの国産化を実現するため、中国の習近平・国家主席は劉鶴・副首相にその陣頭指揮を任せるもようだ。
半導体の国産化は、米国による制裁措置の影響を克服するための重要な構想。自身の「腹心」である劉副首相を起用することで、第3世代チップの研究開発など技術面での向上を急ぐ構えだ。
今後は劉副首相が主導する形で、同プロジェクトに対して金融面や政策面での支援が実施されるという。ブルームバーグ通信が17日、消息筋情報として伝えた。
中国は半導体の国産化を進めているものの、依然として輸入への依存度が高い。これまでの報道によると、2020年のチップ輸入額は3800億米ドル(約42兆円)近くに達し、前年比で約14%の伸びを示した。
米制裁措置による影響に加え、新型コロナウイルス流行をきっかけとしたテレワークやオンライン教育の普及により、パソコンやスマートフォンの需要が拡大している状況。主な輸入元は、台湾、韓国、日本、米国、マレーシア、フィリピン、ベトナムの7カ国となっている。